ヒマラヤ山歩き、二日目。今日は、標高3440mのナムチェバザールへと向かう。僕はなぜかこの「ナムチェバザール」という名前の響きがとっても好きで、町に行くのが楽しみだった。山の民シェルパの町、ってのもなんかソソられる。モンジョの村を出発し、凍った吊り橋を渡って100キロ背負う歩荷さんに驚愕しながら、登ること4時間。6187mのコンデ山が目の前に見えたころ、ナムチェバザールの町は突然現れた。これはカッコいい。町は意外なほど大きくて、建物が高低差300mの山壁に半円を描くように、段々に並んでいる。独特な雰囲気がして、ちょっとオシャレな町にも思える。そんな町が山の中で突然現れるという出現の仕方も、ニクい。到着早々、僕らはチベットとの交易で栄えたというこの町の、バザールに行ってみる。そこには、歩荷さんたちが担いで来た日用品や食料がたくさん並んでいた。こうやって栄えてきたのかしらと、ちょっと歴史を感じる素敵町ナムチェバザールに、僕らは2泊する。この先の4000mへ向けての高度順応のためだ。なんだかちょっと、住んでみたくもなる。
Tabi
32,26