スリ族の村へ向かうこと、2日め。今日はジンマから、ミザンテフェリという街まで向かう。道中ひたすら車に乗りっぱなしなのだけれど、意外なことに楽しい。それは今回同行してくれる彼らのおかげだと思う。まず、ガイドをしてくれる"スムスム"。正直ここまで気遣いの出来る人にアフリカ大陸で出会えると思ってなかった。本当に優しくて、素敵な人。ただキレると怖い。次に、ドライバーの"ロベル"。世界は狭いもので、北部の町ゴンダールに住む僕らの友人と友達だった。機嫌の良い時と悪い時の差が激しいけれど、寡黙な優良ドライバー。最後に、"一丁前ギター"。もちろんあだ名で、意味は「肥えた金持ち」らしい。真顔で面白いことをチョイチョイ言う。彼のお腹に抱きつくと気持ちいい。本職はシェフ。感動するぐらい美味しい料理を辺境で作り、ヤギも鶏も自ら捌く腕利きの漫才師。そんな彼ら三人の息がぴったりで、車中でいきなり始まるショートコントが僕らを飽きさせない。楽しい旅路。そんなこんなで1日が終わる、エチオピアの夕暮れ。
Tabi
18,33